2016年9月11日に行われた、広島対巨人の公式戦23回戦の試合結果
広島 000 000 000|0
巨人 001 100 60×|8
勝 高木 5勝8敗
負 ヘーゲンズ 7勝4敗
S -
【本塁打】長野11号
優勝から一夜明け、今日の試合に臨むカープ打線はいつもの様子と変わらない。
スタメンにこそ、野間の名前があるが、開幕直後の不振で、今季ノーヒットのまま。
もちろん、ベテラン休養のために巡ってきたスタメンのチャンスで、一打席たりとも無駄にできない。
高木勇とヘーゲンズの投げ合いとなったこの試合は、カープ打線は攻め続けているがあと一本が出ない展開。
そしてヘーゲンズの投球は、菊池の好守備などで要所を締めているが、ランナーを出し続ける苦しいピッチング。
ただ、その菊池は、打つ方、というか打ってからの走塁は足を引きずっている。
右膝打撲の影響なのは間違いなく、試合に出続けるのは責任感ゆえだろうか。
さて、3回裏には、1アウトから長野にストレートの四球を与えると、牽制悪送球の間に二塁に進まれる。
亀井にしぶと三遊間を破られ、1アウト1、3塁となって打席には坂本。
アウトコース高めに浮いてしまったカットボールを、外野まで運ばれて犠牲フライで1点を失った。
そして続く阿部のセカンドゴロを処理した菊池は、脚の踏ん張りが利かないような一塁悪送球となってしまい、記録としては内野安打だったが、普段の菊池であれば難なく1塁、あるいは2塁でアウトが取れる打球だった。
ヘーゲンズのピッチングは、今日はコントロールミスが多かった。
高めに浮いたり、真ん中に入ったりで、2巡目にはゴロを打たせることが出来なくなってきており、4回裏にはギャレット、辻、小林にライナー性のヒットの三連打で1点を失った。
2アウト2、3塁となってからは亀井に強い当たりの一塁ゴロを打たれ、松山が大きく弾く。
しかし菊池がバックアップし、一塁送球でアウトにするいいカバーリングを見せる。
先日、ベースカバーの遅れがあったヘーゲンズも、しっかりベースカバーに入って、基本のプレーを怠らないことが、さらなる失点を防いだ。
直後の5回表には、1アウトから野間が高く弾んだショートゴロとなり、脚で稼いだ今季初ヒットを放つ。
2アウトからは、早くもヘーゲンズに代打エルドレッドを送る。
今日の内容では早めの交代も仕方がないかなと思える。
そしてエルドレッドはファーストファールフライに倒れ、ビハインドの展開で継投策に移っていく。
昨日は出番のなかった、岡田で試合を作り直す、ということが出来るのもカープのリリーフ陣の充実具合を示している。
坂本にはセンター前ヒットを打たれるが、阿部の見逃し三振、村田、ギャレットの空振り三振は全てストレートでのもの。
これだけの投球を見せてくれれば、逆転のカープ、という展開に期待が持てる。
ただ、今日のカープは脚で揺さぶるという攻撃は影をひそめている。
6回表の攻撃では、1アウトから菊池がセンター前ヒットを放っても、丸の打席で1球も一塁けん制を投げることもない。
菊池の右膝は、試合に出ながらでも治せるという判断なのだと思うが、やはり菊池のフィールドを縦横無尽に駆け巡る走力は、カープに必要なのだと再認識させられる。
今日の高木勇は、ほぼアウトコース一辺倒の投球をしてくる。
ただ、そのアウトコースへの制球は抜群で、ギリギリいっぱいに決まり続け、分かっていてもヒットコースに飛ばすことが出来ない。
7回まで無失点で抑えられ、ビハインドの展開ということで、7回裏のマウンドには今日一軍登録された塹江が上がり、プロ入り初登板を迎える。
長野に初球のストレートを捉えられ、左中間スタンドへ本塁打を打たれるというデビューとなり、続く亀井にもレフト前ヒット。
完全にリズムを崩し、ストレートはワンバウンド、スライダーはストライクが入らない。
ノーアウト満塁となって、村田に対しては置きに行ったようなストレートで球速ほどの威力は感じない。
真ん中低めのストレートを捉えられ、飛んだコースが良かったというショートライナーで、ようやく1アウトを取れた。
ギャレットに対しては、少し落ち着けたのかストライク先行の投球ができるようになったが、まだ狙って打ち取るような投球術はない。
追い込んでからも、真ん中付近にストレートを投げ込むことしかできず、今日の段階では150キロ左腕の実力の片鱗を感じることができなかった。
ギャレットにセンター前2点タイムリーヒット、代打の大田にセンター前タイムリーヒットを打たれ、計4失点。
1アウトしか取れずに、プロ入り初登板はKOとなってしまったが、高卒投手の多くは、こういう経験を糧に一軍で活躍するようになっている。
塹江はこれからの投手、ここから伸びていってもらいたい。
さて、試合の行方はこのイニングで決してしまい、大敗となった。
8回表の攻撃では、1アウトからレフト前ヒットで出塁した菊池に、代走赤松が送られたということは、右膝の状態が良くはないことを表している。
CS、日本シリーズには菊池の力が必要なのは間違いなく、少しでも状態を回復していってもらいたい。
- 関連記事
-
スポンサーサイト